クリーンディーゼル

クリーンディーゼル車のデメリットとは

2020/06/14

輸入車、国産車において、クリーンディーゼル車の設定が多くなってきています。これだけ多くの車種にクリーンディーゼル車を設定してくるという事は、売れているからだと思います。売れているからネット情報やCar雑誌などでも取り上げられるチャンスが多くなり、クリーンディーゼル車のメリット部分はよく御存知かと思います。

 

「ガソリンエンジン車よりも燃費が良い点」は、クリーンディーゼル車のメリットの一つです。一般的に、ディーゼルエンジンはガソリンエンジンより約3割程度燃費が良いと言われています。燃費が良いということは、燃焼効率が良いという事になります。 ハイブリッド車を購入しようと検討していたが、クリーンディーゼル車の方がメリットが多いような気がして、購入を迷っている方も多くおられると思います。街中でクリーンディーゼル車が走っている割合も高くなっている気がしますし、女性オーナーさんも多くなってきたと感じていま...

 

本記事では、クリーンディーゼル車の「燃費が良い」や「トルクフルな走り」などメリットとは反対の、デメリットについて書いています。下記に考えられるデメリットを挙げてみました。

 

クリーンディーゼル車のデメリットについて
  • ガソリン車よりも車両価格が高い点
  • エンジン音(カタカタ)が気になる点
  • 高回転型エンジンではない点
  • アドブルーが必要な点
  • エンジンオイルが高めな点

 

☆ガソリン車よりも車両価格が高い点 (マツダ_デミオで比較)

ガソリン車とクリーンディーゼル車の車両価格を比較してみましょう。今回の参考車両はマツダ_デミオです。クリーンディーゼル車の火付け役でもありますマツダ_CX-5については、多くのサイトで紹介されているのでマツダ_デミオについて調べてみました。

 

 

グレード名 新車時価格 ミッション 燃費(km/L) JC08 排気量(cc) 駆動方式
1.3 13C 135万円 (税込) 6AT 24.6 1298 FF
1.3 13S 145.8万円 (税込) 6AT 24.6 1298 FF
5MT 21.8
1.5 XD ディーゼルターボ 178.2万円 (税込) 6EC-AT 26.4 1498 FF
6MT 30

画像、価格などのスペックについては、MAZDAのHPより引用

 

デミオの中でも一番お得に購入できるのが、ガソリン車の1.3Cとなっており135万円から購入可能です。クリーンディーゼル車となるとベースグレードの1.5 XDで178.2万とガソリン車より約40万円程高く設定されています。

仮に年間10,000km走行するとして、何年間乗れば元を取れるかシミュレーションしてみました。

1.3Cの場合ですが、ガソリンを115円/ℓとして算出

10,000(km)÷24.6(km/ℓ)=406.5ℓ

406.5ℓ×115円=46,748円(年間)

 

1.5XDの場合ですが、軽油を90円/ℓとして算出

10,000(km)÷26.4(km/ℓ)=378.8ℓ

378.8ℓ×90円=34,092円(年間)

 

上記は年間の燃料代ですが、ガソリン車で約47,000円で、ディーゼル車で約34,100円と年間で約13,000円くらいしか違いません。流石に40万円の違いを埋めることは出来ないので、ガソリン車の1.3Cの方がお得に感じます。最近のマツダ車の場合ですが、ガソリン車の燃費向上によりクリーンディーゼル車の燃費と比較しても大した違いがありません。

ちなみに、CX-5の場合ですが、約100,000km走行することで元を取れるようです。

長距離走行される方は、クリーンディーゼル車の恩恵を受けることが出来ると思いますが、街乗りなどのチョイ乗りが多い方だとガソリン車の方が良いのでは?と思います。

 

【参考】 下記は、Tailored Brownモデルとなっており、内装がオシャレなブラウン。

☆エンジンが気になる点

最近のクリーンディーゼル車は静かになったと言うものの、多少なりエンジン音は気になります。信号待ちなど停車している時に聞こえてくるカタカタ(カラカラ)って音です。独特な音なので最初は聞き慣れないですが、慣れてしまえば問題ないと思いますが、気になる方は気になると思います。

 

☆高回転型エンジンではない点

自然吸気エンジンで5,6000回転以上の駆け抜ける感じが好きな人にとっては、クリーンディーゼル車は物足りないと思います。高回転型と言われるBMWでも5000回転くらいがレブリミットとなっているので、高回転域を常用して走る事はできないでしょう。

まぁ、高回転域を常用する走りはサーキットくらいしかないと思いますので、高回転型エンジンでもなくても良いかと思います。たまに、1速や2速で踏み込みたくなる気持ちはありますが。

 

 

☆アドブルーが必要な点

排ガス問題をクリアにするためにNOx(窒素酸化物)を低減させないといけません。そのNOxを低減させる方法として、燃焼時のNOx低減 か 排出されたNOxの分解の2パターンに分かれます。

 

 

燃焼時のNOx低減する場合は、燃焼温度を低くする吸入空気中の酸素濃度を低くする方法に分かれます。

排出されたNOxを分解する場合は、NOx吸蔵還元触媒によるNOx分解尿素によるNOx分解に分かれます。

尿素によるNOxを分解する場合、アドブルー(尿素水)が必要となります。アドブルーを使っているのが、メルセデス、トヨタ車などになります。アドブルーが不足していると、排ガスがクリーンではないので、補充せずに走ることはできません。

 

メルセデスのようにアドブルーが必要な車種は?

mercedes-benz BlueTEC(ブルーテック)  mercedes-benz.co.jpより引用

メルセデス最新のディーゼル技術によりエンジンから排出させる有害物質の生成を最小限に抑えるだけでなく、画期的な触媒システムにより排出ガスのクリーン化を実現させたBlueTEC。排出ガス中にAdBlue®(尿素水溶液)を噴射し、熱反応によりアンモニアを生成させた後にSCR触媒コンバーターを通過させ、化学反応により有害な窒素酸化物のほとんどを無害な窒素と水に還元するシステムです。

 

NOxを分解するために、「SCR(選択触媒還元」システムというものを採用しています。噴射すれば尿素水溶液は減ります。減らなかったとしても有効期限があるので、走行距離2万km程度で補充、あるいは2年で交換する必要があります。維持費も手間も掛かるし、燃料以外に尿素水溶液を25リッター(満タン時)も積んで走らないといけません。

 

メンテナンスフリーのクリーン・ディーゼル

アドブルーがいらない車種もあり、マツダ_SKYACTIV-Dは後処理装置を必要としていません。また、BMWの320d BluePerformanceにおいても、後処理なし・メインテナンスフリーのクリーン・ディーゼルを実現しています。

 

SKYACTIV-D (下記はマツダHPより引用)

マツダが新たに開発したSKYACTIV-Dは、燃料をきれいに燃焼しつくすことで有害物質が発生しにくく、高価なNOx後処理装置を必要としない、量産ディーゼルエンジンとしては画期的なクリーンディーゼルエンジンです。

 

BMW BluePerformanceテクノロジー  BMWクリーンディーゼルより引用

DPF(粒子状物質除去フィルター)により、黒煙やすすの主成分である排出ガス中の粒子状物質をフィルターに吸着させ、エンジン制御により燃焼・除去する。また、NOx(窒素酸化物)吸蔵還元触媒が、排出ガス中のNOx(窒素酸化物)を触媒内に一時的に吸蔵した後に、水、窒素、二酸化炭素に還元し排出する。これら2つのメンテナンス・フリーのテクノロジーによって、大幅な排出ガスの低減を実現し、ディーゼル車に対する世界最高水準の排出ガス基準である日本のポスト新長期規制に適合する高い環境性能を実現している。

メンテナンスフリー メンテナンスあり
燃焼時のNOx低減 NOx吸蔵還元触媒 尿素によるNOx分解
マツダ SKYACTIV-D BMW BluePerformance mercedes-benz BlueTEC
ボルボ トヨタ

 

mercedes-benzやトヨタ車のようにアドブルーが必要な車種の場合、定期的にメンテナンスしていかないといけません。メンテナンスと聞くとめんどくさいと感じますが、SCRシステムだと長年乗ったとしても燃費悪化がほとんどありません。もちろん、新車状態の燃費を維持できる訳ではありません。

メンテナンスフリーのマツダやBMWを長年乗り続けると燃費が悪くなるかと聞かれると、気になるほど低下するわけでは無いようです。友人のCX-5ですが、新車購入してから120,000km走行していますが、気になるほどの燃費低下は無いと言っています。

個人的な意見ですが、選ぶとしたらBMWのBluePerformanceテクノロジー が良いかなぁと感じています。メンテナンスフリーですし、アドブルーが必要ないので車重の軽量化にもなっているのかなぁと思っています。BMWエンジンのパンチある加速を楽しめるし、ハンドリングも抜群に良いので車好きにはお勧めです。

 

クリーンディーゼル車ってどうなの?ってことで、クリーンディーゼル車についてまとめてみました。クリーンディーゼル車の購入を検討されている方で、クリーンディーゼル車に詳しくない方にとって参考になればと思います。ここ最近ですが、TVCMでもよく宣伝されていますし、街中でも走っている姿をよく見かけます。新車で購入しようと思ったが、納車待ちという事もあるようです。(友人はマツダCX-5で納車待ち4ヶ月でした) 初代CX-5 (www.mazda.co.jpより引用) これだけクリーンディーゼル車の人気があれば、各自動車メーカー...

 

※メンテナンスフリーとは、故障などは含みません。詳しくはメーカーHPにて確認下さい。

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